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マッサージは筋肉の血流をよくするために |
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「僕がやっているのは、つまるところコンディショニングなのです。」
とおっしゃるのは、常に施術者の立場からの視線で20年以上に及びスポーツコンディショニング、マッサージを追求してきた戸祭豊(とまつりゆたか)先生。「とまつり接骨院」「とまつりアスリート鍼灸院」を開業後、(有)ジャパン・アスリート・ケア(j@c)を設立され、多くのスポーツ選手はもちろん、我々のような一般人にも絶大な支持を得ている。その戸祭先生が確立したコンディショニング(マッサージ)論とは?
「簡単に言ってしまえば、筋肉を揉み解し、血流をよくしてあげること。血液が流れやすくなれば老廃物も一緒に出やすくなるし、代謝が活性化します。そうすれば人間に本来備わっている治癒力が目覚め、筋肉もどんどん柔らかくなっていくのです。肩こりや腰痛などは、もちろん骨の歪みなども関連してきますけれども、主に幾重にも重なって体を支えている筋肉の一部が硬くなり、ひっぱりあってしまうことで、つらい症状を感じるようになります。それは表面的なほぐしではなく、立体的なほぐしが必要になってくるわけです。」
立体的なほぐし。言うは易し行うは難しの典型のような話である。
ちょっと凝った部分を巷のマッサージでほぐしてもらったつもりが、翌日のもみ返しでなんともし難い経験をされたことはないだろうか。凝っていると感じる部分をグリグリ押され、その時は痛気持ち良いと思ってしまうのだが、少しスッキリ、こんなもんだろう、とそこで納得してしまってはいないだろうか。
「私の理論は結果を出さなければ意味がないので、どんな人も見放してしまうようなものもほぐしコンディショニングしていくのが身上です。」ときっぱり。事実、引退した後に戸祭先生に出会ったある元プロの選手は「現役の時に出会いたかった・・・」とぼやいたとか。
ほぐしの続きである。
「筋肉に一番悪いのは、同じ姿勢でかたまる事。例えば日常生活の中で、肩こりや首こり、背中や腰痛などが激増しているのはパソコンをする人が増えた事と無縁ではないと思います。何時間も同じ姿勢で、しかも指先と目に負荷がかかると腕はもちろんのこと、肩甲骨が固定されてしまい、血の巡りも良くなくなっていきます。パソコンをするな、とは言えませんので、上手にマッサージを利用するといいと思いますよ。また朝、起きたら自然にのびをしていますよね。これは無意識のストレッチですが、夜寝る前に、筋肉を伸ばすストレッチをすることもやらないよりはやったほうがいい。スタートは思いついたとき、気が向いた時からで無理せずやる事。」
確かに、コリがひどい時だけ、ちょっと行って、少しスッキリで、また固定の日々・・・では、自分の筋肉が不憫に思えてくる。
「体のコンディションを整える、と言いますよね。私が意味するコンディショニングとは筋肉メンテナンスです。もちろん食べ物や生活習慣もそうですが、筋肉のメンテナンスはアンチエイジング的にも不可欠だと思います。そのためには一流のマッサージ、でしょうか(笑)」 |