様々なエクササイズの中から、ジャイロキネシスを選択した久保田さん。そもそも、「ジャイロキネシス」とはどういう意味でしょうか。
久保田恭代さん(以下久保田):「ジャイロ」とは「らせん」という意味。背骨だけではなく、体をらせん状に動かすことが特徴です。雑巾を絞る時にも、らせん状にねじった方が良く絞れますよね? それと同じく、体もねじりながら伸ばすと、良くストレッチされるのです。
ヨガやピラティスとは違う、ジャイロキネシスならではのメリットとは何でしょうか?
久保田:体をほぐすところから始める点でしょうか。セルフ・マッサージでゆるめてから、体を整えていくんです。初級・中級、どのコースでも最初はセルフ・マッサージから入りますが、それは「今日の調子はどうかしら?」と、自分の体と対話するためです。また、体に触ることで「今から体を使いますよ」というサインを出す意味もあります。いきなり体を使って驚かせることなく、体を大事にすることからスタートするんです。
セルフ・マッサージから始める点が、ジャイロキネシスならではの特徴のようです。ピラティスはインナー・マッスルを鍛えることを重視するといいますが、ジャイロキネシスが重視しているものは何でしょうか。
久保田:ジャイロキネシスがウェイトを置いているのは「背骨の調整」です。ホバスさんは、ご自分の怪我が多い理由を考え、その結果、姿勢の問題に行き当たったそうです。日常生活で背骨を動かすことって、物を取る時とか、パソコンに向かっている時くらいで、あまりありませんよね? ジャイロキネシスでは、反ったり、丸めたり、ねじったり、色んな動きをして、意識して背骨を動かすことで、全身の骨格や筋肉のバランスを整えていくんです。背骨には神経も通っていますので、背骨を整えることで心と体のバランスも整い、とても良い効果が得られるのです。ジャイロキネシスの目的は、間接や骨と筋肉の間など体の色々なところにスペースを作ることですが、そのスペースは「心」にも繋がり、精神的にも良い面があると思います。
ジャイロキネシスでは「呼吸」も重視しています。ヨガやピラティスもそうですが、呼吸と一緒に体を動かして、酸素を取り入れて体を活性化させます。基本的にはゆっくりと体を動かしますが、参加者の年代やペースに合わせてスピードを変えていきます。 |