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季節湯の楽しみ 〜冬至は柚子湯で湯治しよう!〜
 いよいよ1年の最後の月、12月になりましたね。12月といえば、クリスマスや忘年会など、楽しいイベントがある華やかな月。また、「師走」というだけあって何かと慌ただしく、元気で切り抜けたい月ですが、寒さがぐんと増して風邪をひきやすい時期でもあります。日没が早くなって昼がどんどん短くなり、暗くて寒い夜が長く続く……気持ちの上でもちょっぴり寂しくなる季節なのです。
 でも! 寒さは増していくものの、冬至を境に昼は少しずつ長くなっていきます。冬至とは、太陽の力が復活する輝かしい日なのです。今回は冬至の意味やその過ごし方、柚子湯などの季節湯について、冬のお風呂の入り方についてなど、「冬至&湯治」というキーワードにスポットライトを当ててみました。
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冬至には、どういう意味があるの?

 一年で昼がもっとも短く、夜がもっとも長い日、「冬至」。この時期は太陽の黄経が270度に達する時で、北半球では正午の太陽の高さが一年中で最も低くなります。冬至は毎年12月22日頃。ちなみに2008年の冬至は12月21日です。
 冬至は二十四節気の一つです。二十四節気とは、1太陽年を24等分し、分割点を含む日に季節を表す名称を付けたもので、「冬至、小寒、大寒、立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪」の24から成っています。啓蟄や春分、秋分などは耳慣れていますよね。
 その昔中国では、太陽の力が復活する冬至を暦の始まりとしていたそうです。また、スウェーデンなどの北欧では、旧暦の冬至に当たる12月13日に「ルシア祭」というお祭りをしますが、これもその日から昼が長くなることを祝うお祭りなのだとか。一番夜が長くて暗い日を、太陽の力が復活するおめでたい日と考える……これぞ究極のポジティブ・シンキングではないでしょうか?

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冬至に食べるかぼちゃと小豆

 冬至には、かぼちゃと小豆を食べるしきたりがあるのをご存じですか?
 古くから、冬至にかぼちゃを食べると、風邪や中風にならないと言われていたそうです。かぼちゃは栄養価が高く、カロチンやビタミンC、Eを豊富に含むため、野菜が少ない冬の貴重な栄養源なのです。また、小豆はその赤色から「邪気を祓う」とされ、小豆粥にして食べられていたとか。小豆もビタミンB1や食物繊維などの栄養素を豊富に含む、栄養価の高い食材です。かぼちゃと小豆の両方を使って「冬至かぼちゃ」という煮物を作ることもあるようです。
 気温が急激に変化する季節の変わり目には、風邪をひくなど体を壊しやすくなるため、栄養価の高いかぼちゃと小豆で体力をつける。そう考えると、とても合理的な風習ですね。ほかにも、にんじんやれんこんなど、名前の最後に「ん」がつく食品を食べると風邪をひかないという言い伝えもあるそうですよ。

季節湯の楽しみ 〜冬至は柚子湯で湯治しよう!〜
 
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冬至に柚子湯に入るワケ

 冬至が近くなると、スーパーなどでも柚子をたくさん見かけますね。冬至には柚子湯に入る習慣がありますが、これはなぜでしょうか。
 実は、「冬至」と「湯治」が語呂合わせになっているため、冬至に湯治するのだそうです。その時に柚子が使われるのは、この時期の旬の果物だからということもありますが、柚子と「融通(ゆうずう)がきくように」という願いが語呂合わせになっているという説もあるのだとか。また冬至を境に寒さが増すため、柚子湯に入って寒い冬を無事に乗り切り、暖かい春を迎えられるようにとの願いも込められているようです。
 「冬至に柚子湯に入ると、1年中風邪をひかない」という言い伝えもあります。確かに、柚子の精油成分には血行促進効果があるため、冷え性や腰痛、神経痛などを和らげる効果があるのです。芯から体が温まることで、新陳代謝も活発になります。また柚子には美肌効果のあるビタミンCも含まれているので、柚子湯は女性にもってこいですね!
 柚子はまるごと3〜4個お風呂に入れてもいいですし、輪切りにしてから中身が出ないように布袋に入れて、浴槽に浮かべてもGOOD。柑橘系特有のさわやかな香りには、リラックス効果もあります。
 お風呂あがりには、あたたかい柚子茶を飲んでみてはいかが? 内側からも外側からも、柚子で温まりましょう!

季節湯の楽しみ 〜冬至は柚子湯で湯治しよう!〜
 
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季節湯は日本のステキな習慣

 四季のある日本に生まれた私たちには、四季おりおりの自然を楽しむ豊かな感性があります。そして、四季をお風呂で楽しんじゃおう!……というのが、季節湯なのです。その時期にとれる食物や草木をお風呂に入れるのって、季節感があっていいですよね。それに、季節湯には血行促進や美肌効果など、様々な効能があるんです。菖蒲湯などは、菖蒲の強い香りで邪気を祓う意味もあるのだとか。
 下記は、季節湯とその効能です。さっそく、生活に取り入れてみたいものですね。

1月 ……松湯(まつゆ) 血行促進、神経痛、リウマチ、肩こり、腰痛
2月 ……大根湯(だいこんゆ) 発汗、新陳代謝、保温効果
3月 ……蓬湯(よもぎゆ) コリをほぐす、血行促進、殺菌作用、ストレス解消、安眠
4月 ……桜湯(さくらゆ) 湿疹・腫物・打ち身などの炎症を抑える
5月 ……菖蒲湯(しょうぶゆ) 腰痛や神経痛などの鎮痛、血行促進
6月 ……どくだみ湯 あせも・しっしん・水虫の抗菌・消炎効果、新陳代謝
7月 ……桃湯(ももゆ) 日焼け・あせも・しっしん・虫さされの消炎・解熱
8月 ……薄荷湯(はっかゆ) 血行促進、保温、冷え性・夏バテ・疲労の回復
9月 ……菊湯(きくゆ) 血行促進、保温効果
10月 ……生姜湯(しょうがゆ) 血行促進、防腐・抗菌作用、抗酸化作用、消化を助ける
11月 ……蜜柑湯(みかんゆ) 血行促進、美肌効果
12月 ……柚子湯(ゆずゆ) 血行促進、新陳代謝、冷え性、神経痛、腰痛
季節湯の楽しみ 〜冬至は柚子湯で湯治しよう!〜
 
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自宅でプチ湯治のススメ

 湯治という言葉には、「温泉に浴して病気を治療すること」という意味があります。寒〜い冬にほかほかの温泉……日本人なら誰でもほほがゆるんでしまいますよね。でも何かと慌ただしい「師走」ですから、ゆっくり温泉旅行というわけにも、なかなかいかないもの。
 そこで、自宅で「プチ湯治」はいかがでしょう? 柚子湯はもちろんのこと、ちょっと工夫して身のまわりのものをお風呂に入れるだけで、いつもとは違う「ゆったりバスタイム」を楽しむことができます。
 たとえば、食べ終わったみかんの皮を干して、布袋に入れてお風呂に浮かべる「みかん風呂」は、カンタンでオススメです。日本酒の好きな方には「日本酒風呂」はいかがでしょう。36度くらいのぬるめのお湯に、日本酒を4合入れます。血行促進や美肌効果があるんですって。米こうじ100gを布袋に入れて、お湯の中でもんでエキスを出す「米こうじ風呂」もいいですね。ほんのり甘い香りの「ハチミツ風呂」もステキ。ハチミツに含まれるビタミンB1は美肌効果があるそうです。大さじ2のハチミツをお風呂に入れてみましょう。煮出した紅茶や緑茶を入れる「紅茶風呂」や「緑茶風呂」もよさそう。緑茶には美肌効果、紅茶にはデオドラント効果があります。ミントやレモングラスなど、好きなハーブを入れた「ハーブ風呂」もいいですね。
 忙しくて目がまわりそうな12月だからこそ、バスタイムはゆっくりくつろぎたいもの。あたたかいお湯に身をゆだねて、身も心もアンチエイジング〜!

 
季節湯の楽しみ 〜冬至は柚子湯で湯治しよう!〜
 
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冬のお風呂の入り方

 寒さで凍えた体が温まって、血行が良くなり、リラックスできるお風呂。いいことずくめのようですが、冬はお風呂で亡くなる方が一番多い季節なんですって! 外との寒暖差が激しい冬のお風呂には色んな危険も潜んでおり、入り方には注意が必要なようです。

・まずは脱衣所と浴室。ここが寒いと、風邪をひきやすくなってしまいます。ヒーターなどで、寒さを感じない20度程度にあたためるといいのだそう。
・次にお風呂の温度。あまり熱いと、急激に血圧が変化してキケン。冬のお風呂は、体温に近いぬるめの40度くらいがいいそうです。
・そして入浴の時間ですが、1回の入浴は5分程度がオススメとか。入浴は軽い運動と同じくらいのエネルギーを消費して、脈拍が早くなり、心臓にも負担がかかるので、長湯はほどほどに。
・また、入浴すると発汗で水分が失われて血液の粘度が高くなり、動脈硬化の危険が高まります。それに入浴中は脱水症状にもなりがち。入浴の前後にコップ1杯の水を飲むといいそうですよ。

 このほか、飲酒後や食後すぐの入浴、かけ湯なしの入浴、激しい運動後の入浴も、体に負担がかかるのでNG。お風呂あがりに体に水をかけたり、風邪の発熱時に入浴したり、汗が乾かないまま衣類を着たりするのも、血圧変動や湯ざめの原因となるため、避けたいものです。正しい入浴法で、寒い冬を元気に乗り切りましょう!

 参考文献&HP
●『和のしきたり 日本の暦と年中行事』 新谷尚紀(監修) 日本文芸社
●『ちょっと幸せ 暮らしの歳時記』 植草圭子(絵と文) 主婦と生活社
●『のほほん風呂 おうちでカンタン季節の湯』 たかぎなおこ著 産業編集センター
●「ダスキンホームインステッド」HP
  http://homeinstead.duskin.jp/tokushu/furo_a.html
●「湯の国Web」HP
 http://www.yunokuni.com/index.html
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