今や美容はどうも一筋縄では行きません。しかも単純にコスメは何がいい?という時代でもなく、ビューティ&ヘルスと、ひとくくりにするのも難しい。「インナービューティ」という言葉は当たり前になり、スキンケアはもちろん、メイクアップ製品、ボディケア、フレグランス、ダイエット、そしてメンタルケアまで、その幅はものすご〜く広くなっていますよね。
美容に対する考え方は多様化、単に表側がキレイでありたい願望だけではなく内側からも、そして知性も磨くし、つまり、あらゆる角度からの「美」を追求されている、そんな時代なのだと思います。
その上、今までの「女性は20代までが華」、のような時代からアラサー、アラフォー〜アラカンというような流行語がでるなど、やっと世界的水準(?!)に達し、成熟した女性達にこれほど注目が集まっている時代は初めてではないかと思われるほどエネルギーが溢れていて。
これは大変なのか、楽しいのか。悩ましい?
要は、自分自身なのではないかな。
だって、考えてみて。
貴方がうまくいってもいかなくても誰も困らない。他人がキレイを手に入れても、羨ましいか、妬ましいか・・・答えはその人それぞれだろうけれど、言えるのは「あなたの代わりはいない。」
目標やゴールというのはそんなものでしょう?
自分がキレイになるために努力をすること。それは、実は人生とも重なって、楽しみが増えることだと信じてやみません。
だから。(というわけではないけれど)2010年に、楽しくキレイになるヒントがあるならここから見つけてもらえると嬉しく思います。
年齢を重ねると、代謝はだんだん落ちてくるわ免疫力はどんどん下がるわ、放っておくと筋肉が衰えて、体重は変わらないのになんだかタルタルな皮膚になってきて悲しい気持ちに・・・なんて、後ろ向きな事ばかり並べても、楽しいことはひとつもありません。
エイジングは避けられない事実。だけど、どう年齢を重ねていくか?は自分次第なのだから!
戸籍年齢と見た目年齢は違っていいのです。
アンチエイジングもかなり有名になり、「アンチ○○」となると受け入れたくないみたいな風潮もありますが、いえいえ、モンナージュが考えるそれは、単に「若い」「若返り」の奨励では決してなく、最近の臨床では内臓機能が若ければ連動して外見も若いというのが立証されています。
皮膚は「むき出しの内臓」と呼ばれている臓器だけに説得力ありませんか?
身体は食べ物で作られるので、カロリーより栄養を考えて、バランスの良い食事を心がけるのも大切な事ですが、理想と現実はなかなかギャップもあったりして。しかも、残念ながら皮膚への栄養は最後の最後。まずは生命維持を優先させ、栄養は内臓から使われ始めます。だから肌には外からのケアも、とても大事になってくるわけ。もちろん、外だけぬりたくっていても(失礼!)いいわけでもなく、こちらもバランス感覚が大事かな、と思います。
また2010年は、ゆとり、ゆったり、スロー、ピュアといったキーワードがより人々の心をつかみそう。成分は相変わらず、新成分が続々登場となるのかノーベル賞モノやDNA関連まで矛先がのびてきているので、何が出てくるのか楽しみかも。
さらに食の世界では、生やヘルシー感、トロトロな食感などがくる!(キーワード)らしい・・・ので、いずれはコスメにも近い物が出てきそうな予感がします。食べられるコスメ、もちらほらですし、ね。オーガニックを超える何かが登場しそう?!
アンチエイジング。
コスメには必須テーマではあるけれど、これは単にエイジングに対抗するためとか戦うぞ!ということではなく、いかに人生楽しく豊かに生きるかという意味でとらえたいもの。しつこく言うけれど、これは予防の医学もしくは美学でもあるのだから。
そうはいっても具体的に気になるワード、知りたいですよね?下記に挙げてみます。
● 抗糖化
米井先生の「抗糖化」というネーミングで一躍、注目を浴びています。「抗酸化」に次ぐ、わかりやすい言葉かも。「抗酸化」がサビなら「抗糖化」はコゲ。だからこれは成分名ではなく肌の内部で起こるひとつの現象のこと。この糖化現象は何も今、発見されたわけではなく、昔から反応自体は知られていました。他の呼び方はグリケーション、メイラード反応、キャラメル化など、いろいろあります。美容に特化していなかったんですけれど、それが最近、肌研究の過程で、たんぱく質絡みで注目されるように。
要はたんぱく質の変性により起こるもの。血液中に糖がたくさんあると、ブドウ糖分子がたんぱく質と結合してコラーゲンを硬くさせてしまう。さらに過剰な糖はコラーゲンを壊して肌を老化させてしまいます。肌を構成する組織のうちの70%はコラーゲン=たんぱく質。くすみ・たるみ・黄ばみ・ハリのなさ・・・など、実は細胞のキャラメル化が原因のことが多いのです。
現在は、コスメも徐々にニューカマーがお目見え中。特に注目したい「抗糖化」は次号のモンナージュでより詳しくお伝えしますので、楽しみにしていて下さい。
● ハイドロキノン
イチゴ類、麦芽、コーヒー、紅茶など天然にも存在する成分で、シミの原因であるメラニン色素の合成を阻止する働きがあるのだそう。アメリカでは主流の成分であり、4%以上配合されると医薬品と分類されるくらいです。日本では2001年の薬事法規制緩和に伴い、化粧品に使用することができるようになりましたが、それまでは医師の管理下で自家製剤として使用する他なかったもの。期待できそうでしょうか。
● ALA(アミノレブリン酸リン酸〜保湿成分)
ALAとは、5-アミノレブリン酸(5-Amino Levulinic Acid)の略称で、多くの生体内に含まれる天然アミノ酸です。アミノレブリン酸は「生命の根源物質」と呼ばれ、地球上に存在するさまざまな生き物、人間、動物、植物、それらすべての体内にアミノレブリン酸は含まれているのだとか。従来は化学的な合成方法により製造されていましたが、多くの手間とエネルギーを必要としたため、製造コストが非常に高く、研究などの限られた用途にのみ利用していました。 が、ついに、コスモ石油(株)の長年の研究開発により、お酒やヨーグルトと同じ微生物発酵法にて「ALA」を製造できるようになり、様々な分野へ応用することが可能になったという成分です。
コスモ石油(株)と聞くとなんで化粧品?と思うかもしれませんが、異業種からの化粧品参入は今はあまり驚かないかも。お次のものも異業種からの参入で一躍、時の人ならぬ「時の成分」になったから。
● アスタキサンチン
フジフィルムさんから突如?!コスメが誕生か、と思われましたが、聞けば納得。もともとフィルムの主成分はコラーゲン。長年の研究の結果、独自のコラーゲン、そしてフィルムの酸化を防ぐテクノロジー、さらにナノ化できる技術などが相まって肌への応用が、まさにコスメを生んだというわけ。抗酸化成分としてのアスタキサンチン。ダメージに対して高い防御作用があり、美肌パワーはあのCoQ10の約1,000倍とも。熱や紫外線に弱いアスタキサンチンを独自のナノ技術により閉じ込めています。更に大きさと働きの違う3種類のコラーゲンを配合し、これにより肌のハリと弾力そして透明感をもらたすのだとか。アスタキサンチン成分の色が赤いのが特徴です。
● リピジュア 保湿力
ヒアルロン酸の2倍!とも言われる高保湿力で内外から保水する成分。持続力もあって機能性がますます高まります。皮膚のバリア機能が低下すると、皮膚表面の角質層のキメが乱れ、隙間から様々な刺激が入り込みますが、リピジュアをのせると表面にバリア形成し、刺激から肌を守ってくれる。水分蒸発も防ぐため、角質層のキメが整い、なめらかになるのがポイントです。
● EGF(細胞増殖因子)
ノーベル賞を受賞した美容成分で、細胞の活性化を行う上皮細胞増殖因子:ヒトオリゴペプチド−1。EGFは53個のアミノ酸からなるポリペプチドで、米国のスタンレー・コーエン博士により発見され、これにより同博士は1986年にノーベル賞を受賞しています。体内では細胞の再生周期をコントロールしています。
製品:たくさん見かけるようになりました・・・
● ウルソル酸
肌にあるコラーゲンを太く丈夫なものにしてくれる成分。ハリや弾力が出るほか、増やすことに加え強く!強く!する必要があるのですが、そこで良く働く機能だそう。
● フラーレン(ノーベル賞受賞成分)
ビタミンCの172倍の抗酸化作用があるとか。
● アクアアポリン3
少し前になりますが、アメリカの細胞学者Dr.Peter Agre(ピーター・アグレ)は体内の水分がウォータープルーフである細胞膜を通り抜けることが出来るのはなぜか、というところから"細胞膜を水が通り抜けるための道があるに違いない"と仮説を唱え、考え、研究をしました。そしてついに1991年、細胞水透過性を誘導するタンパク質が赤血球の細胞膜に存在することを発見しました。それが、AQUAPORINS(アクアポリン)の発見です。後に、この発見で2003年のノーベル化学賞を受賞、その後の研究でアクアポリンには身体の部分により異なる種類が存在することがわかり、肌に存在するのはアクアポリン3[AQP-3]といわれています。ですからアクアポリンというのは成分名ではないのです。その水の通り道に対して活性化する効能のある成分を各社競って出していて、それが植物成分だったりするわけ。
● アルジルリン
ボトックス注射に変わる成分、別名「塗るボトックス」。
● セラビオ
国産大豆と米ぬかを使用し、納豆菌で発酵させた植物性プラセンタともいわれる新成分で、お肌にみずみずしさとハリを与えるコラーゲンをサポートします。セラビオは、年齢を重ねるにつれ減少してしまうコラーゲンを補い、肌のすみずみまで浸透して、潤いとハリで満たされるようにコラーゲンを補う。コラーゲンを作り出す機能をじっくり、しっかり時間をかけて強めていくため、肌が本来持っている働きを高めていく効果もあります。
ヒアルロン酸・コラーゲン・プラセンタ・CoQ10など今までもいろいろな成分がコスメに配合されてきていますが、これからもたくさんのキーワードや成分が生まれてくることでしょう。ただ流行を追いかける、のではなく、自分流に有効に使いこなすのが賢いやり方かもしれませんね。
忘れてならないのが、香り。アロマも含め、これから益々身近なものとして生活に浸透していくと思います。
最後に「食事」・「運動」・「睡眠」は生活の基本です。ここにもバランス感覚が必要かも。いくら高額の美容液を使っていても、リズムやバランスが崩れてしまっていては、無意味な気がするので。これらがなるべく乱れないよう、上手くライフスタイルをつくってみたいもの。そうQOL(QUALITY OF LIFE=上質な生活)の出番です。
さあ、皆さん、モンナージュと一緒に2010年も充実したビューティイヤーでありますよう、思い切り楽しみ豊かにいきましょう!