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健康のために、お洒落のために、美容のために...誰しも、太りたくないと考えている。巷にあふれるダイエット方法もいろいろ試しているけれど、なかなか成功経験に結びつかない...。なんて、ダイエットでぐるぐるしている人も多いのではないかと思います。そのダイエット方法、あなたに合っているのでしょうか?というよりも、自分自身の体について理解しているでしょうか? 今回、肥満遺伝子検査なるものを体験させてもらいました。自分の生活スタイルを見直すためにもなかなか有効な方法でしたので、ご紹介いたします。 この「肥満遺伝子検査」、何がわかるかというと、ズバリ「何が原因で太る体質なのか?」。これは自分の遺伝子情報から調べることが可能な検査。今回体験したのはH&BP社の遺伝子検査メニューのひとつ。高血圧遺伝子や動脈硬化遺伝子、糖尿病遺伝子といったことも遺伝子検査から知ることができ、これらは将来予測される体質リスクを回避するというもの(遺伝子が見つかったから必ず発病するものではないそう)。肥満も、将来的な疾病をもたらすリスクのひとつなのだ。肥満遺伝子検査では、口の中の粘膜から遺伝子情報を採取し分析し、結果が各個人に伝えられるが、ただ「あなたの遺伝子はこうでした」というだけでは人はなかなか行動に起こせないもので、同社では食生活アドバイスも同時に行って、健康改善(&ダイエット)のサポートをしている。 今回、モンナージュが体験した肥満遺伝子検査を流れにそって紹介いたしましょう。 今回担当してくださるのは管理栄養士の本郷さん。体験者はモンナージュプロデューサー林。 まずは名前などの基本情報を記入。遺伝子検査実施に関する契約書なども交わされた。 まずは食生活や日頃の運動量のほか、仕事内容などが質問される。食生活に至っては、かなりつっこんだ内容。 食の好みや、普段摂っている食事やタイミング、間食などのヒアリング。食生活を見ているとその人の生活が見えてくるのが興味深い。 ただ質問されるのではなく、生活スタイルにからめた質問が続く。自分を見直しているようで答えるのが楽しい。さすがプロの聞き手。 そしていよいよ肥満遺伝子検査へ。こちらは検査キット。 キット の中に入っている綿棒状のものを口の内側にこすりつけて粘膜を採取。その粘膜からDNAを検出。 硬いスポンジでできた綿棒。これを40回ほど口の内側を軽くこする。唾液がたまることもなく、気持ち悪くない検査。 採取した粘膜はケースに入れて検査会社に送られる。どんな結果が届くか楽しみ。 3日間の食事記録をこれからつける。朝、昼、夜、間食、飲んだものなど、口に入ったものを書き出し、FAX等で連絡。 栄養士さんとじっくり話をする機会はそうそうにないと思う。これはかなり興味深いです。 各種書類へのサインなど書面をまとめて終了。遺伝子情報を扱う会社がゆえ、きっちりとした契約が交わされた。 だいたい1時間弱で、検査にあたってのヒアリングがされました。面白いことに、結構話が弾んでしまった。朝は何時頃に起きて何を口にするか、お昼に選ぶメニュー、食べる時間。夕食が接待と重なるときは、どんなお店に行くことが多いか。アルコールの有無、締めのご飯やラーメンの有無...。食について話をしていると、自然と自分のライフスタイルが見えてくるのだ。それをプロの管理栄養士さんが、きちんとした視線で聞き出し私達が話しやすい質問の仕方をしてくれる。自分の食生活をチェックしたい人は、ヒアリングしてもらうだけでも、改善点がかなり見つかるのではないかとすら思えるほど、「私ってこんなだったんだ〜」と発見があった。 遺伝子検査の分析結果は約4週間後。その間に3日間の食事記録を連絡。検査結果とともに、日頃の食事傾向や摂れている栄養価などを計算して、遺伝子検査結果とともにレポートされることになっている。どんな結果が出るのだろう?楽しみだ。 いよいよ検査結果が報告される日。管理栄養士の本郷さんがモンナージュ編集部まで足を運んでくれました。 渡された書類類はこちら。遺伝子検査の結果報告書、生活改善が提案されているアドバイスブック、赤ペンで添削された食事記録。そして持ち運べるようにパウチされたアドバイスのポイント。個別に異なる内容。これはいいかも! まずは肥満遺伝子検査の結果が報告される。3つの遺伝子を調べて、4つのタイプに分類される。 ここで、どんな遺伝子検査の結果が出てくるのかを簡単に解説。日本人の97%近くの人がβ3AR、UCP1、β2ARの肥満遺伝子を持っているといい、その内容が検査結果から知ることができる。口の粘膜から採取したDNAが検査分析されて、以下の3のタイプに分類される。 ●糖質の代謝能力が低くて太りやすいβ3AR型(日本人の占有率:約34%) これだけ見ると「β2AR型って理想的かも?」なんて思ってしまいがちですが、 筋肉が付きにくく一度太ると痩せにくいという傾向も。日本人に最も多いβ3AR型は 内臓脂肪蓄積型なので日頃の努力できちんと痩せられるものの、糖尿病などへの関連が高いという一面も。UCP1型は熱生産性が低いので体温維持のために皮下脂肪がつきやすい...。それぞれのタイプの特徴と気をつけるべき内容が説明される。どのタイプがいい、悪いではなく、自分の体質傾向としてとらえて、例えば脂質で太りやすいUCP1型ならば日頃の食事内容から脂質量を減らしてみることからダイエット開始...といったふうに役立てていくのである。そのためには、思いこみではなく、きちんとした裏付けが必要。それが肥満遺伝子検査であり、管理栄養士による栄養価計算であり、食事のアドバイスなのである。 具体的なアドバイスの前に注意点。「食べなければ痩せる」というのは間違い、「栄養バランス不足で太る」という事実が話される。必要な栄養素が揃って、はじめて活発に新陳代謝が行われるのだ。 タンパク質、脂質、ビタミン、マグネシウム...25項目の栄養計算がされてグラフ化されている。円内に赤い指標が埋まっていたらベスト。モンナージュメンバー、ちょっと飛び出るものはあっても、ほぼ丸い形を保っていました。 超、真剣。日頃の食事からどれぐらい栄養成分が数字で表されるとドキっとする。過剰な成分と不足している成分が明らかに。新鮮な驚き。 次に日頃の運動内容についてのアドバイス。よく言われる「20分以上体を動かさないと運動は成立しない」は間違い。続けるためにも1週間の中でどのように消費していくかが大切とのこと。 プロデューサー林が提案された運動内容は、週に1回子供と1.5時間公園で遊ぶ、今やっているボランティアの清掃活動は続ける...などなど、どれも実際の生活に馴染むような内容ばかり。この提案力はなかなかのもの。運動だからとスポーツするだけではないのだ。 もろもろ結果報告とアドバイスを受けて終了。あれこれ質問なども含めて1時間弱ほど。この後、電話やメールによってフォローが受けられたり、経過とともにさらなるアドバイスを受けることもできる。 今回モンナージュで3人がこの肥満遺伝子検査を受けたが、結果もアドバイス内容もそれぞれ。ちなみにモンナージュスタッフ林は炭水化物で太りやすいβ3AR型で、日頃よく歩くのでそれを継続させていきましょうという内容だった。食事内容についてもかなり込み入った提案がなされ、意識して摂りたいメニューや食品、ときどき食べるに押さえたいメニューなどの具体的アドバイスをもらった。単に炭水化物を減らすのではなく、食べる順番を変えたり、炭水化物をどんな食べ物から摂るかなどの、わかりやすい内容で、しかも私の生活スタイルの中で実現可能な範囲に収まっていた。間食で食べているショウガ飴は、続けて構わないとも。 今回肥満遺伝子検査を受けての感想だが、肥満遺伝子検査自体は通販キットなどもあって、決して珍しい検査ではない。どの会社の検査をしても同じような精度で検査結果を知ることができるだろう。そして何かしらの食生活アドバイスがついているのも同様の様子。ただ、このアドバイスの精度で、本当に自分に役立つかどうか、大きな差が出るように思う。食事と運動は生活習慣の基本だが、「続けられる食生活&運動、毎日の中でこなしていける食生活&運動」、これがどれだけ本人にマッチしているかが重要となってくると思う。なぜなら、毎日毎日の暮らしの中で特別なことを継続して取り入れる難しさはみな経験済。3日坊主にならないためのノウハウも必要で、そのために初回のカウンセリングで仕事のことも含めていろいろとヒアリングがあったのだ。 自分の体を知ること、把握すること...賢くダイエット、健康管理、美容管理するにはかなり大事なことかもしれない。
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