森林浴とは、文字通り森林におもむき、自然の樹木から癒しを得る行為です。ドイツを始めとした欧米諸国では、古くから森林浴を含めた自然療法が実践されてきましたが、実は「森林浴」とは、日本特有の言葉・概念だということを知っていましたか? モンナージュスタッフも、今回初めて知りました。
森林浴は、1982年に当時の林野庁長官の秋山智英氏が提唱したものだそうです。以後、森林浴という言葉は、日本で急速に広まりました。
森林浴には、様々な好影響がたくさん! まず、新緑から盛夏にかけての、青々とした木々の明るい緑色は、疲れた目を休ませてくれます。目に優しい緑を見ることで、血圧が低下したり、脳の活動が沈静化したりという効果もあるようです。日頃悩まされている症状が、森林浴で解消されるなんて、びっくりですね。
また、森林の中では、太陽光線が木々の枝葉を透過して来るために80%ほどカットされ、木漏れ日を浴びてほどよい日光浴が可能に。森林のさわやかな香りが心身をすっきりさせ、澄んだ空気の中でウォーキングすることにより血行が促進されるのも森林浴のメリットですね。日常と離れた場所に来ることで、気持ちがリフレッシュする効果が期待できるのも、イメージしやすいところ。
小鳥のさえずりや川のせせらぎ、風が木々の枝を揺らすさやぎなどは「1/fのゆらぎ」と呼ばれ、心地よい音がリラックス効果をもたらしてくれます。「1/fのゆらぎ」のヒーリング音楽CDもいろいろありますが、やっぱり自然の音を生で耳にするのが一番のハズ。
話は変わって、リラックス効果を科学的に証明するには、ストレスホルモンである「コルチゾール」を測定する方法があります。コルチゾールは唾液中に存在し、一過性のストレスに対して一時的に分泌されるホルモンです。森林を訪れる前日と翌日のコルチゾール濃度を測定したところ、森林を訪れた翌日はコルチゾール濃度が低くなったというデータが発表されています。また、最近の研究では、森林浴によりガン細胞に対抗するNK(ナチュラルキラー)細胞が増えるという結果も出ているそうです。
これらの効果をもたらすものとして、森林の空気中に多く含まれるフィトンチッドやマイナスイオンの存在があげられています。 |