19世紀のイギリスを代表する画家、ミレイ。11歳の史上最年少で王立美術学校に入学したというスゴい能力の持ち主で、まさに神童と呼ばれていたとか。そんなミレイはラファエル前派の画家として知られ、端正で、光の存在を感じさせる作品を多く残しています。中でも超超超 (!)有名なのが『オフィーリア』という作品。シェイクスピアの戯曲「ハムレット」のストーリーの一場面、恋人であるハムレットに父親を殺されて正気を失い小川で溺死するシーンを描いた作品です(冷静に考えるとすごいシーン...)。手元にはさきほどまで積んでいた花々が散り、まだ体も沈みきっていません。澄んだ水面には冷たさを、艶やかな表情にはまだあまり時間が経過してない気配が漂っています。静かなる迫力がある作品。オフィーリアのこの場面はたくさんの画家が描いていますが、ミレイの作品が圧倒的な絶賛を浴びています。そしてこの作品がとうとう日本にやって来ます。これ1点を観に行くだけでも価値アリな美術展です。
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