この展覧会のメイン作品となっている、野菜でできた顔「ルドルフ2世」にギョッとした人も多いのではないでしょうか。カラクリが楽しいだまし絵ですが、もともとはヨーロッパでかなり古い伝統を持つ、れっきとした美術の系譜のひとつ。子どもの頃に見ただまし絵は「まんまとだまされたことに驚きを隠せなない自分にびっくり」でした。でも大人になって見るだまし絵は、だます仕組みに驚き感心することで楽しんで、作者の熱きクリエイター魂に心が踊る感じではないでしょうか。だまし絵というと、海外作品が多いように思いがちですが、日本でも江戸、幕末、明治にかけてジャパニーズクリエイターたちが独自の発展を遂げてます。掛け軸の中に掛け軸を描き、幽霊がこちらに浮き出てくるようなものや、美人画をよく見ると裸の人間の集合体だったり...。欧米とは大きく異なる日本人の視点と、「てやんでぃ、楽しんじゃおうよ」と絵師に誘われているかのような日本のだまし絵達です。そんなイキイキとした作品が100点以上観られるのが、この展覧会。ぜひとも、じっくり観てきてください。
ホームページ>>●Present!!● Bunkamura ザ・ミュージアムより『奇想の王国 だまし絵展』の招待券をいただきました。10組20名様です。こちらの応募フォームよりご応募を。美術展名を必ず入力してください。 |