アクセサリー作りにハマっている女性が多いそうです。好みのパーツを選んで、ピアスやネックレス、ブレスレットのみならず、ヘアアクセサリーや携帯ストラップなどを自作。単にオリジナルのアクセサリーが欲しいだけでなく、作っていくプロセスが楽しいことも人気の秘密らしいのです。うん、なんとなく分かる気がする……というわけで、今回モンナージュスタッフが興味を抱いたのは「貴和製作所」。有数の問屋街・浅草橋に本店を構える貴和製作所は、アクセサリーパーツの専門店として幅広い素材を揃え、ハンドメイド好きな女性たちから絶大な支持を得ているお店です。貴和製作所の松坂屋銀座店にモンナージュスタッフ3人がお邪魔して、実際にパーツ選びから製作まで体験してきました。

店内には様々なアクセサリーパーツが。

まずはパーツ選びから

2009年の7月30日にオープンしたばかりの、貴和製作所の松坂屋銀座店。エスカレーターで3階まで上って渡り廊下を抜けると、トレードマークの鹿の看板がお出迎え。
店内は、黒とダークブラウンでまとめられたシックなインテリア。「アンティークなパリの裏通り」がイメージコンセプトなのだとか。広い店内にはアクセサリーのパーツがところ狭しと並んでいて、女性なら誰でもワクワク。思わず目移りしてしまいます。銀座という場所柄のせいか、会社帰りにショップに寄る女性が多いとか。
ショップにはパーツだけでなく、初心者でも作りやすいキットや、材料を自分で集めて作るレシピもありました。ショーウィンドウのアクセサリーサンプルを見ていると、作りたいアクセサリーのイメージがモコモコと膨らんできます。
やる気満々のモンナージュスタッフ3人は、それぞれトレーを手に持ち、いそいそとパーツ選びをスタート。ペンダントトップやチャームだけでも山のようにあり、3人とも丁寧にショップを見てまわりながら、パーツやキット選びに熱中になってしてしまいました。

30分くらいフロアをぐるぐる回って、ああでもない、こうでもないと迷った結果、ようやくパーツ選び終了。3人が選んだのは、こんなパーツやキット。三者三様、それぞれ個性が出ています。

スタッフ酒巻が選んだピアスのキット。輪（フープ）にパーツを通してぶら下げる形のピアスで、着けるとシャンデリアみたいにゴージャスな雰囲気に。

こちらはスタッフ林が選んだパーツ。1m単位でチェーンを購入し、チェーンと同じ素材のチャーム数種類と金具を購入。

参考までに、今回かかった材料費です。2千円くらいで十分魅力的なアクセサリーが作れました！

●スタッフ林
ネックレス / チェーン1m1,365円、チャーム類4種類605円、金具168円=2,138円
ブレスレット / 金具105円、チャーム126円=231円（チェーンはネックレスの残りを使用）

●スタッフ酒巻
ピアスキット「バロックパール・フープピアス」 / 1,155円
携帯ストラップ / チャーム類6種1,103円、ストラップパーツ189円=1,292円

●スタッフ中澤
ネックレスキット「ノーブルロングネックレス」 / 1,575円
チョーカー / フレーム221円、クリスタライズ872円 、チョーカー336円＝1,544円

パーツやキットの選び方が分からない時は、スタッフの方に声をかければ丁寧に教えていただけます。ただし、他のお客様もいらっしゃるので、1から10までスタッフの方に付きっきりで選んでいただくのはNG。節度を守ってお買い物をしましょう。

工房「KIWAラボ」で製作開始

銀座松坂屋店の最大の特徴は、「KIWAラボ」という工房。ショップの奥に工房スペースがあり、ショップで購入したパーツやキットを使って、すぐにアクセサリー製作ができるようになっています。スタッフの方が常駐していて、簡単な工具類も貸していただけるので、手ぶらでも来店できるのが魅力。
仕事帰りに友達と寄って、おしゃべりしながらアクセサリーを作ることもできるし、約束まで時間が空いてしまった、なんていう時にも、待ち時間でささっとピアスなどを作れるのがありがたいです。
ではさっそく、先程購入したパーツやキットを出して、工房にて製作開始！

こちらが工房で貸していただける工具類。丸ヤットコ、平ヤットコ、ニッパーなど、いずれも金具を丸めたり、潰したり、切ったりするのに欠かせない工具。製作にハマったら、自分用を購入するのがオススメ。この道具があれば既製品も自分で直せます。

ピアスの説明書を真剣に読むスタッフ酒巻と、フレーム（台座）にボンドでクリスタライズを貼り付けているスタッフ中澤。2人とも集中していてカメラは無視ですね。

スタッフの方にワンポイント・アドバイスを受けるスタッフ酒巻。表情は真剣そのもの。

今回は、3人とも製作するものが違いますが、ごくごく簡単に手順をご紹介。参考にしてみてください。

ネックレス用のチェーンを首にかけてみて、長さを調節。「このくらいの長さでいいかな〜」

平ヤットコを使ってCカンというC字型の金具を開き、パーツ同士を連結していきます。Cカンは横ではなく前後に開くのが、金属疲労を起こさないコツ。

チェーンが余ったから、ブレスレットも作ってしまおう。チェーン、チャーム、金具を配置して、全体のバランスを見ます。

「めがね留め」という、ワイヤーを丸ヤットコでグルグル丸める、ちょっと難しいテクニックで作ります。

「めがね留め」でワイヤーを丸めて作ったパーツ。細かい作業だけど、慣れたら手早く作れるようになりました。

できたパーツをフープピアスの金具に通し、最後にピアスの先端に丸玉を接着剤で留めて、できあがり。

キットの内容はこんな感じ。ワイヤーと金具、大きさの違うパールやスワロフスキーのビーズが何種類も入っています。

ワイヤーにパールやスワロフスキーなどのビーズを通していきます。簡単そうに見えますが、意外と順番が難しい！

こちらは同時進行で製作中のチョーカー。フレーム（台座）にボンドでクリスタライズを貼り付け、チョーカーの金具を開いてフレームと連結し、閉じるだけ。

工房で注意をしたいのは「分からなければ、スタッフの方に手伝ってもらおう」などとスタッフの方に頼りきらないこと。スタッフの方にお願いできるのは、あくまでもワンポイント・アドバイス。基本的には、自分で作るということを忘れずに。
それと工房で製作できるのは、貴和製作所のショップで購入した商品のみ。飲食も禁止です。混んでいる時は、合い席や1時間を目安にしての利用になる場合もあるので、長時間居座らず、譲り合い、マナーを守って気持ちよく利用したいもの。

アクセサリー完成！

アクセサリー製作に没頭すること1時間ちょっと、ついにアクセサリー完成！　自分で作ったアクセサリーへの愛着はひとしお。みんなアクセサリーを身に着けては、鏡を見つめて思わずニンマリ。こちらが、それぞれの完成品です。

ではでは、最後に一言ずつ感想を。

●スタッフ林
私は、自分の体のサイズに合わせたアクセサリーが作れるのが良かったです。既製品だと長すぎたり、短すぎたりとかあるし……。自分の好みでパーツを探しつつも、持っている洋服の色味とか思い出したりしたし、作っているときも落ち着いて集中できて良かった。

●スタッフ酒巻
初めてのアクセサリー製作でしたが、すごく楽しいし、癒やされる！　すっかりハマってしまい、工具セットと教科書をさっそく購入。情熱を持て余した私は、取材の後日もショップに行って色々買ってしまい、夜な夜なピアスとネックレスを製作中。しばらくマイブームになりそうです。

●スタッフ中澤
私は一番不器用なので、ちゃんと作れるか不安でしたが、店員さんのワンポイント・アドバイスのおかげもあって、思ったよりもスムーズに作れました。「なんか難しそう」「不器用だし」って構える前に、トライしてみるのもいいかも。ぜひ、また作ってみたいです。

何を作ろうか、どんな素材を使おうか…お店に並ぶたくさんのパーツを眺めていると、どんどんと想像力が膨らんできました。各パーツの単価も安いものが非常に多いので、予算にとらわれずに選べる自由度が高かったです。手先を使って組み立てていく作業も、段々と完成イメージに近付いてく楽しさがありました。そして、完成したアクセサリーは、既製品と大差なく見えてしまうクオリティ。じわじわとわき上がる達成感。アクセサリー作りにハマるポイントってこれかもしれません。

3人ともすっかりハンドメイド・アクセサリーの魅力に取り付かれてしまいました。貴和製作所のショップに行ったら、モンナージュスタッフの誰かが、ウキウキとお買い物しているかも？（見かけてもそっとしておいてください）