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自分の歳は自分で決める。成熟世代のアンチエイジングサイト”モンナージュ” 最新号 BACK NUMBER
メッセンジャー
岸朝子 食生活ジャーナリスト
食からアプローチするアンチエイジング
フード
野菜と果物で 若さと健康を保ちましょう

料理記者歴50年の私は、取材や講演会など仕事がらみのこともありますが、おいしいものがあると聞けばどこへでも訪ねてみたくなる性分なので、ついに1都1道2府43県、つまり全国制覇を達成しました。その土地の風に吹かれ、空気を吸ってその土地の美味を味わっています。

北から南まで細長い日本は、四季折々の素材が豊かなこと。素材のよさを生かした料理の数々に出会うと「日本に生まれてよかったな」と心から感謝します。「料理は素材」、「素材の味を生かす」とは、料理名人の北大路魯山人の言葉ですが、最近は日本料理だけでなくフランス料理やイタリア料理のシェフたちも竹の子やわかめなどをじょうずにとり入れたメニューを作っています。
 
私は21世紀は日本料理の時代と言っています。カロリーと動物性脂肪のとり過ぎで肥満と生活習慣病の増加、若年化が日本でも問題になり、先日は“メタボリックシンドローム”という耳慣れない言葉が新聞やテレビで報道されました。これは、血糖値が高い、中性脂肪やコレステロールの数値が高い、高血圧などの症状を合併していて、動脈硬化が発症しやすい状態にある症候群のことで、中高年の男性の2人に1人はこのおそれがあるということでした。動物性脂肪のとり過ぎを防ぐ点で日本伝統の食事はいたってヘルシー。欧米でもすしをはじめ、日本料理の評判が高まっています。バターや生クリーム、ラードなどでおいしさを生み出していた料理に、しょうゆやみそ、米酢、日本酒などの発酵調味料を隠し味に使う料理人もいると聞きました。素材がよければトマトケチャップやマヨネーズを使わなくてもそのままでおいしいもの。恵まれた素材を生かしておいしく食べる工夫をしたいですね。

特に若い人たちには野菜をたっぷり食べていただきたい。健康のために1日350gの野菜と、200gの果物をとるようにといわれていますが、日本人の平均摂取量は野菜が275g。果物は115gで目標を下回っています。これは平均ですから、若い人たちは絶対的に野菜と果物不足では、と心配です。私は果物青果物健康推進委員会の会長を務めています。野菜は緑黄色野菜を含めて70gずつ5皿を、果物は100gずつ2皿とることをすすめる運動「ベジフルセブン」を提唱しているのですが、さて、具体的にどのようにとったらよいかは、次回でお話ししましょう。

 



8月25日に東京ドームホテルで行われた『三巨匠 食の饗宴』での前菜料理を撮影しました。日本の料理界を代表する3人の名シェフ、熊谷喜八さん、片岡護さん、鎌田昭男さんの料理が振る舞われました。
   

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