このサイトをご覧になっているのは30代、40代の方が多いとか。みなさんは、まだまだ十分に若く、健康にも自信があり、少々無理をしても大丈夫のはず。充実した毎日を送っていらっしゃることでしょう。
私も、32歳で主婦の友社に入社して以来、4人の子を育てながら、編集者として毎日猛烈な忙しさの中で過ごしてきましたが、そのころはひと晩眠れば元気回復。身内から湧き上がるようなエネルギーを感じていたものです。
締め切り前になると眠る時間を削ることもしょっちゅうでしたが、どんなに時間のないときでも、食べることだけは手を抜きませんでした。戦中戦後のもののない時代は別として、どんなときも「しっかり食べてきた」、このことが、80歳を過ぎて現役でいられる、今の私の健康を支えてくれているのだと思っています。
今でも、どんなに締め切りが過ぎていようと、夕方になれば何をさておいても夕飯をいただきます。社のスタッフも、いくら忙しくてもそのために「食事を抜く」などという選択肢はありえない、と言います。食べることが生きることの基本、食べてこそ、いい仕事ができ、健康でいられるとみんな考えているのです。
そこで、「しっかり食べる」ですが、今のみなさんに意識して摂って欲しいのは、食物繊維とカルシウム。どちらも日本人全体に不足しているといわれる栄養素です。特に、女性は年齢とともに自然と骨のカルシウム量が減って、骨密度が低下します。将来骨粗しょう症にならないためにも、積極的にカルシウムをとり、運動もして骨密度を維持するように心がけましょう。カルシウム摂取には、なんといっても、手軽に摂れて吸収率も抜群の牛乳がおすすめですが、青菜にも意外に豊富に含まれているのを知っておいてください。青菜なら、同時に食物繊維も摂れて一石二鳥です。
そしてもうひとつ、子育て中の方は「しっかり食べさせる」ということも意識して欲しいですね。みなさん忙しく、毎日、時間のやりくりに頭を悩ませていらっしゃるでしょうが、なによりも、子どもとの食事の時間を最優先に考えていただきたいのです。
食事は、子どもの成長とすこやかな心を育む大切なもの。できるだけ一緒に食べるようにし、たとえ一品でも、手作りのものを心を込めて作る努力をしてください。子どものころの食体験は一生ついてまわるものと考えると、親の責任は重大です。 |