アンチエイジングを実践する前に、知ってもらいたいことがいくつかあります。知って取り組むのと、知らないで取り組むのとでは、その効果は大違いだからです。少々面倒に感じるかもしれませんが、なるべく簡単に要点を説明しますので、ぜひ知識を取り入れてみてください。
抗加齢医学とは?
「アンチエイジング(抗加齢) 」は、すでに日本でも医学会が設立されているように、ひとつの医学分野として確立しています。ただし、不老不死やどんどん若返るといった夢のような話ではなく(それは医学がいくら進歩しても無理です)、予防の観点から「健康長寿、Quality Of Lifeの向上」を目指す、医療分野なのです。
抗加齢医学は「加齢、老化のプロセスそのものが病気のひとつ」という考えのもと、加齢現象や老化のメカニズム解明をすすめ、原因がわかってきました。原因がわかれば、克服のための治療や予防策が可能になります。
病気を予防すること、病気になってしまったら早く克服すること。病気になって負担を負うより、予防で未然に防いだほうが、毎日を健康的にすごせるはずです。体が健康ならば心だって健康でいられます。アンチエイジングが世界的に「21世紀の究極の予防医学」と言われているゆえんはここにあります。
アンチエイジングというと、美容整形などをイメージされる方が多いかと想像します。それもひとつのアンチエイジング。
抗加齢医学会が行っているアンチエイジングは、選ばれた人だけの医学ではなく、誰にとっても平等な、すべての人のための医学です。
オプティマルヘルスという基準
オプティマル(optimal=最高)ヘルス(health=健康)とは、その時の年齢における、最適で最高の健康状態や美しさを指します。30代では30代の、40代では40代のオプティマルヘルスがありますが、抗加齢医学会では「30代の心と体をキープするイメージを持つ」ことを目標にしています。30代というのは身体機能も心も成熟した人が多いからです。注意したいのは、50代、60代においてオプティマルヘルスを実現させたいならば、30代、40代のときからオプティマルヘルスを実現しておかなくてはなりません。例えば、20代で極端なダイエットを何度も繰り返した結果の栄養やミネラル欠乏が、50代60代で骨のもろさ、骨折のしやすさというツケとなってまわってきます。
ローマは一日にして成らず、ではありませんが、健康は日々の生活の積み重ねです。これは紛れもない事実です。
老化の原因は大きく分けて4つ
現在、さまざまな研究結果から、加齢や老化の原因が解明されてきています。
簡単に説明すると、その原因は4つです。
| 遺伝的な要因 |
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| ホルモン分泌の低下 |
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| 細胞の酸化 |
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| 肥満 |
遺伝的な要因については、現在のところリスクの程度を認識して予防することにつきますが、(2)(3)(4)は、もう十分な手だてがあります。その最も大きな手だては「自分の体に弱点を作らない」。言い換えると「身体のバランスがとれている」ということです。
100歳近くになっても自立して元気に暮らしている方たちがいますが、彼らは老化のスピードが遅いのではなく、バランス良く老化しているだけ。弱点が非常に少ないのです。多くの人は、30代40代のうちに何らかの弱点が生じます。最初は小さなものでも、加齢とともに弱点要素が大きくなっていくと病気とつながります。それが原因で日常生活の質が低下したり、寝たきりになったり、寿命を終えたりもします。
「弱点を作らず、バランス良く加齢していく」。これが最も大切です。そのためには自分の健康に興味を持つこと、知識を持つこと、続けていくこと。mon-ageに、『セルフエイジングチェック(体内年齢診断)』がありますので、まずは自分の体の年齢や、あなたの欠点をチェックしてみてください。
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