では、一つずつご説明しましょう。 |
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(1) 横隔膜のストレッチ効果…… |
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息を吐いてお腹をひっこめると、横隔膜が上に伸び、胸郭が下から持ち上がります。すると横隔膜がストレッチされ、横隔膜にある筋肉センサーが刺激されて脳の中枢神経に信号が送られ、「落ち着け」というようなメッセージが送られます。 |
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(2) 内臓のマッサージ…… |
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横隔膜の上下動と腹圧の増減により内臓が刺激され、血液循環が活発になります。それによって全身が温かくなり、ホルモンの分泌が促されます。自律神経系のバランスも調整されます。 |
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(3) 肺機能が高まる…… |
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意識的に吐くと、普段の呼吸では吐き出せない残気を出し切ることができ、その分、新鮮な空気が体内に入ります。空気と血液のガス交換が行われる肺胞は3億〜5億個もあるとされていますが、肺の下にある肺胞は重力によって圧迫され、通常の無意識呼吸では、肺胞の約20%は空気の出入りが行われていないと考えられています。呼吸が浅かったり、姿勢が悪かったりすると、その割合はさらに高まります。 |
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(4) 血圧を下げる…… |
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血圧は様々な要因で下がることが解明されていますが、呼吸でも変動します。息を吸うときに血圧は高くなり、吐くときには低くなります。 |
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(5) 副交感神経の活性化→消化・吸収・排泄のリズムが整う…… |
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血圧は様々な要因で下がることが解明されていますが、呼吸でも変動します。息を吸うときに血圧は高くなり、吐くときには低くなります。 |
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(6)・(7) 「免疫力が上がる」「リラックスをもたらす脳内ホルモンの分泌」…… |
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横隔膜の上下運動が起こると、神経伝達作用により脳幹にある呼吸中枢が刺激され、ホルモンの分泌が促進されます。心を落ち着け、リラクゼーション効果がもたらされるほか、集中力を養うなど心への作用とも深く関係しています。 |
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腹式呼吸をするには、まず仰向けに横になり、お腹をふくらませながら鼻から息を吸い、お腹をへこませながら鼻から細く長い息を吐いてください。腹式呼吸は器具を必要とせず、気軽にできて心身に好影響があるエクササイズです。ぜひやってみて下さい。