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運動能力の衰えや、元気が出ないなど、身体的・精神的変化もさることながら、30歳を過ぎた頃から気になるのは「見た目」……顔の皮膚の状態ではないでしょうか。加齢により、色調の変化（シミ、くすみ）や質の変化（シワ、たるみ、乾燥、弾力の低下）、ほくろ、いぼの増殖や、脱毛、反対に毛が濃くなるなど、皮膚に様々な変化が起こります。
顔の皮膚の老化原因としては、光老化が8割を占めています。できるだけ紫外線を避け、抗酸化食品を摂るなど、栄養面にも気をつけましょう。ビタミン、ミネラル、たんばく質、オメガ−3脂肪酸などを摂取するといいのですが、特にビタミンC、Eは毎日食事から摂取することが理想的。足りない場合は、サプリメントで補うといいでしょう。
では、若々しい肌をキープするために、気をつけるとよいことをまとめてみましょう。 |
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にきび・ふきでものの原因になる便秘はお肌の大敵。食物繊維を摂取しましょう。 |
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極端なダイエットはやめましょう。ビタミン、ミネラル不足になり、皮膚に悪い影響を与えます。 |
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適度に運動しましょう。激しい運動により出る活性酸素よりも、運動をするメリットの方が大きいのです。ただし、屋外で運動する時は、UVケアを忘れないように。 |
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十分な睡眠時間をとりましょう。十分な睡眠は、美肌を作り出すために不可欠です。 |
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喫煙はお肌にとって天敵です。 |
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お酒を飲むのは、ほどほどにしましょう。 |
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抗加齢医療の治療の基本は、「食事、運動、精神療法」ですが、これらは美肌になるためにも大切なことです。「スキンケア」は皮膚の表面に美容液やクリームを塗りますが、「アンチエイジング」は体の内側からのケアを行い、必要に応じてサプリメント指導やホルモン療法を行います。
ただ、シミや痣などの皮膚疾患は、美容皮膚科的な治療により、驚くほどの満足感が得られることもあります。「食事、運動、精神療法」をきちんと行った上で、必要な場合は高級化粧品を使用したり、美容皮膚治療を行ったりするとよいでしょう。 |
「アンチエイジングは内面から…」というお話をしましたが、何も美容液やクリームを否定しているわけではありません。鏡を見ながら、美しくなることをイメージしつつお化粧をする時間は、女性だけに与えられたアンチエイジングのための貴重な時間だと思います。女性の方が平均寿命が長く、高齢者でも女性の方が元気そうなのは、「お化粧をする」という習慣があるからではないでしょうか。スキンケアやメイクをする時、リラックスして、手で肌の感触を確かめながら、楽しんで行っている人がほとんどだと思います。
大豆エキスのイソフラボンを含む化粧品を使うことで、気持ちや体内ホルモンに変化が現れたかどうか、ある化粧品会社と共同でデータを取りました。30〜40代の25人の女性に、1日2回朝と夕、各15〜30分、指定された使い方でその化粧品を5週間使ってもらったのです。その結果、「幸せと感じない」「人と話すのが嫌」「くよくよする」「心配事でよく眠れない」という項目が有意に改善したほか、ストレスに関連するホルモンであるコルチゾルの数値の低下や、女性ホルモンのエストロゲンの上昇が見られました。これは、この化粧品を使うことでストレスが軽減され、卵巣機能が回復したため、精神面にも良い影響があったことを示しています。
好きな香りの化粧品で丁寧にフェイスマッサージをすると、気持ちが良くなりリラックスします。大豆エキスに含まれるイソフラボンと、マッサージによるリラックス効果で、過度のストレスに弱いエストロゲンが上昇したと予想されます。
「若くなりたい」「きれいになりたい」……女性なら誰もが抱く願望ではないでしょうか。それだけに、美容ビジネスは様々なサービスを提供しています。
以前に比べて美容外科の敷居が低くなり、プチ整形という言葉に代表されるように、気軽に美容外科を訪れる人も増加しているようです。「ケミカルピーリング」「レーザー治療」「コラーゲン注射」「ボトツクス注射」などが、最新の美容皮膚科的治療の主流になっています。高濃度のビタミンCやビタミンEを使用したものや、植物由来の成長ホルモン作用を有する「カイネレース」などの薬用化粧品も処方されています。
しかし、美容皮膚科的治療や美容整形外科的治療こそがアンチエイジングだ、という認識を皆さんが持たれているのではと、私は懸念しています。
もちろん、気にしていたシワやシミが、レーザー治療やコラーゲン注射できれいに取り除かれて、気持ちが前向きになるのは良いことです。しかし、本来アンチエイジングとは、一時的な見た目だけの改善よりも、内側から本質的な改善をしていく治療なのです。シミやシワは、以前と同じライフスタイルを続けていると、また出来てしまいます。シミやシワを取った後どうするのか？ きれいになって終わりではなく、それをきっかけにどうライフスタイルを変えていくのか。そこに導いていくことこそが、真のアンチエイジングだと思うのです。
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