トップページへ












自分の歳は自分で決める。成熟世代のアンチエイジングサイト”モンナージュ” 最新号 BACK NUMBER
メッセンジャー
米井嘉一先生
ドクター監修のアンチエイジングトピック
メディカル
老けない生き方のための知識
からだが「こげる」って? 老けない生き方のための知識 からだが「こげる」って?
体が酸化することは「サビる」。これまでモンナージュでも「サビる」をキーワードに、体が酸化することのデメリットや、抗酸化物質などについて情報発信してきました。そして、最近耳にし始めたのが「コゲる」。ん?コゲるって何だろう?サビるとかコゲるとか、わかりやすい言葉だけに妙に気になる(この前見た女性誌にも「コゲる」について書いてあったし...)。
そこで、コゲるについて初期に注目し、数々の研究発表をしている同志社大学の米井嘉一先生に伺ってみました。
老けない生き方のための知識 からだが「こげる」って?

今は同志社大学の生命医科学部の教授をされていますが、抗加齢医学の研究と内科の勤務医をされていた数年前、「眠れないとか、足腰が重いといった不定愁訴を単に〈年のせいですね〉と片付けたくなかった」という米井先生。 「老化は病気のひとつ。だから治療もできるし予防することもできます」という。実際の医療現場や研究・実験データから、そう確信しているそうだ。もちろん、抗加齢医学はそんな考えをベースにした医学。人間は加齢すれば、筋肉量も代謝量も落ちる。それにともなって病気になったり、病気未満の症状も出てくる。それを〈年のせいですね〉にはしない、というのが米井先生の考え方。

さて、そんな米井先生に教えていただいた「コゲる」とは?

  • 早くに体が老化した人、病的に老化した人の病状を診たとき、分子レベルでは必ず「糖化」という反応が起こっています。これはメイラード反応といって、体内のたんぱく質や脂肪などが糖(グルコース)と反応して変性してしまう反応のことです。これを例えるとすれば、ホットケーキがわかりやすい。牛乳や卵のタンパク質に砂糖を混ぜて焼くと、こんがりとした褐色に変化し、おいしそうな香りがします。これがメイラード反応、「糖化」です。お砂糖を煮詰めたときの「カラメル化」も糖化です。食材に関してはメリットの多い反応なのですが、これが私たちの人体で起こってくると危険な状態になってしまいます。
    最も怖いのは、糖化と糖尿病合併症の関係です。糖尿病の方は血中のグルコース濃度が高いので、糖化反応が起こりやすく、スピードもアップしてしまいます。これは糖尿予備軍の方も同じです。
老けない生き方のための知識 からだが「こげる」って?

病気の方に糖化が起こったときは体の負担が大きいのは想像できた。
では健康な人の場合、糖化はどう影響するのでしょうか?

  • みなさんが興味を強く示すのは、肌にまつわることでしょうか? これまで美しく健康的でハリのある肌をキープするには「抗酸化ケア」が大切と言われてきましたが、糖化についてもケアが必要なことがわかってきました。糖化は肌のハリを保っているコラーゲン繊維の構造を壊すため、肌は正常の弾力を失って、ハリやツヤのない状態に変性します。また、糖化による老廃物が皮膚細胞内に溜まり、くすみや黒ずみの原因にもつながります。これまで「老廃物」と言われてきたものの中に、糖化によって生成されたものが非常に多いことがわかってきたのです。肌にとって糖化は、肌のハリやツヤ、透明感を失うことになります。

    これまで、皮膚の老化には酸化の影響が80パーセンあると考えられてきましたが、酸化と糖化を合わせて80パーセント以上の影響があるように見られます。その内訳はまだ明らかになっていませんが、美肌のためには抗酸化ケアだけでなく、抗糖化ケアも必要です。アメリカでは抗糖化のスキンケア用品が発売されていますし、日本でも何らかの形で抗糖化のための化粧品が出てきてます。

老けない生き方のための知識 からだが「こげる」って?

肌にも糖化の影響があるのですが...。
その糖化を防ぐ方法ってないのでしょうか?

  • 抗酸化もそうですが、食生活や運動、血糖値を急に上げない生活習慣がまず大事です。「血糖値を急に上げない」というのは、ゆっくり食べることで糖化を防ぐことができます。本当にまずは生活習慣ありきなのです。これは美肌のためにも同じこと。プラスアルファという意味で肌の糖化を押さえる化粧品の登場を待ちたい...という考えです。

▲ページのトップに戻る
 
 
 
  サイトマッププライバシー・ポリシーサイトのご利用に際して