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自分の歳は自分で決める。成熟世代のアンチエイジングサイト”モンナージュ” 最新号 BACK NUMBER
メッセンジャー
モンナージュ編集長 寺山いく子
ドクター監修のアンチエイジングトピック
メディカル
老化予防は、いつ始めても早くない!だから抗炎症・抗酸化・そして「抗糖化。」
老化予防は、いつ始めても早くない! だから抗炎症・抗酸化・そして「抗糖化。」

米井先生・モンナージュ編集部の計3人全員が奇しくも万歩計保持者!1日1万歩が目標値というのも同じでした。

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予防=プリベンションという考え方を持とう!

 私たちは100%病気でもなく、100%健康でもない。常に老化の途中で、じわじわと死に近づいている。
その過程で、身体の各部が衰えていくのを、うまく行かなくなることを、そのまま受け入れてガタガタになって「年寄りくさい」生き方をするのか、それともきちんと「長生き」したいのか。
何から何まで完璧!とか、すべてに気を使って暮らすのはつまらない、など、人それぞれの気持ちがある。

どう過ごすのも自由。

でも今の時代、老け込むかどうかは自分の意志で決められる時代だということをお忘れなく。もちろん正しい予防策をとれば、ですけれども。
生物学的に見ると、120歳くらいまでは生きられるというのに25歳前後から身体は退化を始めてしまう…もちろん100歳を超えて生きている人たちは大勢いる。
でもあなたの周りに、太りすぎで糖尿病でストレスたっぷりで100歳を超えて楽しく生きている人はいますか?

40代50代は働き盛りともいう。ただ、ちょうどその頃いろいろと身体からの不調なメッセージを受け取る。そう、少しずつコップに水がたまっていき、50歳前後でいっぱいになっていくイメージ。

「老化を予防=プリベンションする」こと。これを意識すれば、50歳前後でやってくる心と身体の大きな変化=つまり老化、女性なら加えて更年期障害にも対処できるはずなのです。
プリベンションという考え方は、全然、難しくありません!特に、最近のテクノロジーのひとつに、若さの鍵を握るであろうたんぱく質ケア「糖化」があります。糖化自体は新しい研究ではないけれども、アンチエイジングを考える上で「抗糖化」は間違いなく超!重要。「抗糖化」する生活を意識するのは、かなり老化を遅らせることが可能になるというのですから、見逃さない手はありませんね。

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抗炎症・抗酸化・そして抗糖化。

 みなさん、アレルギーと聞くと何を想像しますか?食べ物から来るものや皮膚のトラブルや喘息?!でもアレルギーというのは、実に様々な程度があり軽いアレルギーが、実は、身体の不調の元となって老化につながっていくこともあるのです。

人は細胞でできています。細胞のダメージがいわゆる「炎症」につながり、その過程でつくられるもの(主にサイトカイン)が、老化を引き起こすひとつの原因となっているわけです。

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「炎症反応やストレス反応に関する遺伝子のスイッチがどんどん押されていくと、あちこち痛くなったり、ストレスを感じやすくなったりしますが、この炎症に関係する代表的な遺伝子を活性化させてしまうのが糖化です。」とはアンチエイジング研究の第一人者であり、また「糖化」ではパイオニア的存在、米井嘉一先生のお言葉。

「酸化」は皆さん、だいぶ聞きなれた言葉だと思います。年齢に連れてフリーラジカルは活発になり、細胞を破壊していこうとするのが酸化。フリーラジカルは身体の中で自然に作られます。ものを食べ呼吸をしているだけで!加えて、外的要因でも増えます。例えば、タバコ・農薬・アルコール・紫外線・アスベスト・オゾンなどなど。酸素を取り込んで生きている限りは、どうしてもつくられてしまいますが、抗酸化物質を意識すればそれほど怖いものではありません。若い身体は沢山の抗酸化物質を作ることができる為、被害は少ないのですが、年齢に従い身を守る力は衰えるので、抗酸化物質の豊富な食品を摂ったり、サプリメントで補ったりすることが必要になります。

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糖化に特化してみると・・・

 炎症に酸化。ひりひりして、さびついて・・・次に3つめの老化は「糖化」です。

  • 「糖化は身体がコゲる反応です。」
    (米井先生)

こげる!あぁ〜なんということでしょう。炎症と酸化に続く、糖化。これはいかなるもの?
モンナージュのVol.44(09.10.5)からだが「こげる」って?(米井先生)でも説明していますがこの糖化、老化につながっているのです。

  • 「糖化とは、たんぱく質と糖が結びついて起きる現象です。肌を美しく保ちたい人にとって、糖化はもっとも避けるべき生体反応なのです。」

肌にとっては抗酸化があまりにも有名になっているけれど。

  • 「たんぱく質と糖が結びつくという意味は、肌のハリを保っているコラーゲン繊維の構造を破壊する生体反応ということ。糖化によりできる老化物質は最終糖化生成物(Advanced Glycation End Products=AGEs)と呼ばれていますが、これがつまり老廃物のひとつです。糖化により生じる老廃物が皮膚の細胞に溜まり、くすみや黒ずみの原因となって肌の透明感は失われます。AGEs自体が褐色なので、肌も黄色っぽく、くすんでしまうのです。肌の内部では、真皮のコラーゲンたんぱくやケラスチンファイバーなどのたんぱく質が破壊され、糖化してしまってAGEsが溜まる、つまり"コゲた"状態になると、たんぱく質同士が固まって弾力がなくなり、ハリも失われてしまうというわけです。しかもAGEsは一度作られると加齢と共に分解されにくくなります。」
老化予防は、いつ始めても早くない! だから抗炎症・抗酸化・そして「抗糖化。」

おぉ〜、なんということでしょう!

抗酸化も大事ですが、いわゆる「抗糖化」も重要という事ですよね。何を隠そう、糖化を防ぐケアを 「抗糖化」 とネーミングされたのは米井先生。糖化はキャラメル化、メイラード反応、グリケーションとも呼ばれていますが「抗糖化」は間違いなく、注目しなければ!
糖化によってハリ・つや・透明感を失っている肌に、保湿ケアや紫外線ケアをしても焼け石に水って感じですから。

  • 「要するに糖化は組織の老化を加速します。そして加齢とともにAGEsが溜まり、結果的に病気にもつながる。AGEsが多いのは糖尿病の人だし、アルツハイマー病や腎不全なども引き起こしやすいのです。目の水晶体のたんぱく質がダメージを受けると白内障になりやすくなります。」
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キーワードは血糖値。

  • 「こんなことが何で起こるのかというと、血液中のブドウ糖値が高い状態が続くと起こってしまいます。つまり、ブドウ糖分子がたんぱく質と反応して結合すると、コラーゲンが固まって組織自体が硬くなって細胞間の連絡が悪くなる。これが糖化してしまったたんぱく質で、関節や筋肉の結合部に(もちろん皮膚にも)溜まってしまいます。身体はコチコチに硬くなるわけです!健康的なコラーゲンには弾力がありますが、弾力は糖化によって失われてしまうのです。」
老化予防は、いつ始めても早くない! だから抗炎症・抗酸化・そして「抗糖化。」

ここからは予防のアドバイスの一部を。

  • 「アンチエイジングな食べ方をするように心がけましょう。急激な血糖上昇、インスリン分泌を避けたいものです。」

■急激に血糖値が上がるような食材に気をつける
 (最初に食べない) 
■急激に血糖値を上げる食べ方をしない
 (野菜や海藻、たんぱく質などを食べてから 最後に炭水化物をもってくる)
■血糖値が上がった状態が続かないようにする 
 (ながら食べ・甘いジュース・炭酸飲料は要注意)

ことが重要です。そして

■ゆっくりよくかんで食べる。(なかなか大変ですけれど)
■焦げたものを(なるべく)食べない
■食事の時間は、就寝まで2-3時間はあけること

糖化リスクを調べるには、GI値(グリセミックインデックス値)が参考になりますが、同じ食べ物でも例えば人参を生で食べた時とジューサーでジュースにして飲んだ時では、GI値はまるで違う物になるので、そこら辺は気をつけたいものです。
※でも残念ながら、そこまで詳しいGI値が載っているものは見たことがないのです。ジューサーにかけたほうが消化が早いのでGI値が高くなるのは皆さんお気づきですよね?

「甘い物がやめられない」
「白い炭水化物(ご飯・パン・パスタ)が大好き」

という人も要注意。前述した通り、血液中に糖が大量に入ってくると、その糖はたんぱく質と結びついて「糖化(した)たんぱく質」になり、キャラメル化します。ねばねばした状態でほかの細胞を攻撃し老化を早め、しかもやせにくい身体をつくる原因にもなってしまうのです!

繰り返しますが、肌では「くすみ」「たるみ」「黄ばみ」といった問題で現れてきます。肌を構成する組織の7割はコラーゲン、つまりたんぱく質なのですから、スイーツビュッフェにうかうかハマっている場合ではないのです!

■運動を適度にすること

  • 「運動は筋トレ・有酸素・ストレッチの3つでひとつです。筋トレは週2-3回、有酸素は週に3-4回、そしてストレッチは1日1回を目安に始めてみましょう。」

確かに筋肉は加齢と共に衰える。でも死滅していく細胞と違い、年齢に関係なく結果はついてくる。しかも基礎代謝が上がれば太りにくい身体になれる。成長ホルモンも出るし精神的ストレスも運動により軽減する。いいことづくめじゃあないですか!

抗糖化ケアとは、食生活や運動、血糖値を急激に上げない生活習慣。肌へのダイレクトなケアとしては、従来の紫外線ケアや保湿はもちろんですが、抗糖化物質を配合したスキンケア製品も出てきています。プラスアルファで抗糖化コスメを使ってみるのも策かもしれません。
まずは生活習慣の見直しをして弱点を克服してからになりますけどね!

食べる、呼吸する、それぞれが死に一歩近づく事。ブドウ糖と酸素という生きるために必要な物質が、結果的には老化を早めているものでもあるわけで。この事実をきちんと受け止めて、老化を「病気」と繋げないためにも、これからは是非とも、予防を意識した生活を送りたいものです。
老け込むかどうかは自分の意志で決められる時代なのですから。

 取材にご協力頂きました

同志社大学生命医科学部教授
米井嘉一先生
http://www.yonei-labo.com/

<写真>米井先生と

【参考文献】
「早く老ける人、老けない人」(PHP研究所)
同志社大学生命医科学部教授 米井嘉一 著

「30日間で10歳若返る!」(日経BP社)
クロード・ショーシャ博士 著 監修 和田秀樹 
監訳 大塚恵一(クリニック ド トリニティ院長)

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