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ヴォイス
ホリスティックビューティという考え方  美しさをトータルでとらえるこの考え方を 岸紅子さんに伺いました。
「ホリスティックビューティ」という美容観があります。[ホリスティック=全体的な、包括的な][ビューティ=美]から生まれた言葉で、その人の美しさを、部分部分で見るのではなく、もっと広い範囲でトータルでとらえるという考え方です。「あらゆるものはバランスが大事」と考えるモンナージュは、この考え方にとても共感できます。きっと皆さんのプラスになる内容だと思うので、頑張って読んでみてください。
ここ最近、モンナージュの記事でちょこちょことご紹介している、株式会社コロンの岸紅子さん。彼女は美容アナリスト。アナリストというからには、物事を分析して概念や状況を読み解くのを得意としていて、なかでも女性の心理や真理を読み解くのに長けています。そんな岸さんは10年以上も前から「ホリスティックビューティ」という言葉を育ててきているのだそう。簡単ではありますが、岸紅子さんにインタビューしてみましたので、ご紹介します。
モンナージュ:岸さんが提唱している「ホリスティックビューティ」とは、簡単に言うとどんな考え方なのですか?

岸紅子さん:「人の美しさ」を考えたとき、〈姿〉〈体〉〈心〉の3つが、無理なくバランスされていることだと考えます。これがホリスティックビューティの大きな概念です。健康だと美しい…というのは姿と体がつながっているということですよね。そして心と体がつながっているというのも事実。ただ、心は科学的な記号に置き換えられないので、体と心のつながりって説明しにくいんです。難しい。個人個人の感性にも関わる部分でもあります。でも昔の人は、心と体がつながっていることはわかっていました。自分の持っている感覚を信じて検証してきたからこそ、漢方などの経験医療が発達したのです。科学的な証明や理論づけができることが優先されがちな今ですが、この部分もとても大事だと思うのです。

モンナージュ:「病は気から」と言いますが、モンナージュ世代だと、まさにそうだと思う経験をひとつやふたつしてますよね。

岸紅子さん:そうですよね。心と体が密接につながっていることは、みな自分の中で感覚として十分わかっているはずです。

モンナージュ:〈姿〉〈体〉〈心〉がつながっているか…。

岸紅子さん:その人が魅力的かどうかが重要なんです。姿だけでも体だけでもダメ。体がキレイ、顔がキレイ、手もキレイ、ではそれだけでその人が素晴らしいかといったらそうじゃない。豊かな表情だったり、気持ちがあってこそ、その人が魅力的に見えるんです。

モンナージュ:ついつい〈姿〉〈体〉を優先して考えがちですが、〈心〉がないと、前の2つだって素敵に映えないということですね。

岸紅子さん:たとえば、おなじ年齢の人でも、老けている人と若々しく見える人がいます。二人に流れている時間は24時間365日で同じなのに、どこで差が出るかといえば、それは「生活の質」や「気持ちの持ち方」の違いなんです。それが小さな差でも、毎日の積み重ねが人生になるわけですから、差が大きくなって、こういった違いとなって現れるんです。これはしっかり出ますよ。

モンナージュ:その「違い」って何なのでしょう?

岸紅子さん:若々しく見える人と会話をするとわかるのですが、知的好奇心を持っている人がとても多いです。好きなことに積極的な姿勢が持てたり、労を惜しまないんです。そして自分の気持ちや、どう感じるかをすごく大事にしていて、自分に正直。こういった、自分の気持ちを楽しくアップさせる方法を知っているか・知らないかが、差につながってくるのです。輝いて見える。年齢不詳なタイプの人ってこの傾向がとても強いです。

モンナージュ:ホリスティックビューティを実践しようとしたとき、必要なのはこの部分ですね。

岸紅子さん:もちろん、体や洋服のセンスを磨くのも大切ですが、それと同じぐらい気持ちを磨くことも大切です。自分の興味の広がりのツボを知るというのか、自分が持つ軸が見えれば、人生にいろんなバリエーションが作れて、それが豊かな表情や心を生んでくれるはずです。

モンナージュ:自分を見つめるのって、実は大変な作業ですよね。

岸紅子さん:そう、正直いって楽なことではありませんよね。でもそこで考えすぎてストレスになるのはおかしな話。自分を少し客観的に見るようにするだけでも意義があると思います。「私はこれが好き、これは嫌い」「これに興味がある」といったことを自覚していれば、自分の興味だって広げやすくなります。面白いこともきちんと探せる。こういった心の遊びが大切なんですよね。

ビューティが持っている力ってすごいんです。嬉しさ、喜びに関わるすべてを底上げするスイッチがいっぱいあるんです。何かのきっかけで気持ちが明るくなって「外にでも出ようかな」という気分になって〈心〉、じゃあこれ着ちゃおっかな、で〈姿〉、気分よく歩いていて「ウォーキングしちゃおっかな」となれば〈体〉が変わってくる。少々単純な例ですが、この流れってとても楽しいことなんです。

モンナージュ:わかる!自分だけの楽しみかもしれないけれど充実感が得られたりします。最後に、モンナージュの読者にメッセージをいただけませんか?

岸紅子さん:今の女性は、たくさんの選択肢があります。どんどん選んでいけるけれど、それゆえ迷っちゃうこともあるんですよね。心の苦労だって当然ある。その苦労を負のスパイラルにするのではなくって、素敵に変化させて欲しいと思います。そのためには、自分の気持ちをキープするような、楽しいと思えるとこ、気持ちいいと思えることを毎日続けてもらいたいです。先ほども言いましたが、毎日の積み重ねなんです。積み重ねって怖い気もするけれど、とても意味のあるものです。

モンナージュ:すごく奥深いお話です。ありがとうございました。

 今回お話を伺って、記事にまとめてみましたが、上手く伝わっているでしょうか。コスメとかエステといった美容的な話ではなく、生き方とか心の持ちよう的な話題でした。自分を見つめて自分に正直にいることって大切ですし、感性に素直になるのも大切だと思います。ボディケアするにしても、気持ちいい、とか何か楽しみになるようなケアじゃなきゃ続かない。顔の表情が死んでれば、いくら顔の造形がキレイでも近寄りたいとは思わない。そんなふうに考えると、〈姿〉〈体〉〈心〉がつながっていることが理解できるし、なおかつバランスがポイントとなることもわかります。1つの点ではなく、全体を面としてとらえる。それを自分に置き換えてみる。そういった考え方のひとつが「ホリスティックビューティ」なんじゃないかと実感しました。
取材にご協力くださった方
取材にご協力くださったクリニック |恵比寿アンチエイジングクリニック 岸紅子さん
ビューティアナリスト/ビエナライフスタイル研究所代表/株式会社コロン代表取締役
NPO法人日本ホリスティックビューティ協会代表理事
慶應大学在学中から化粧品メーカーのブランド立上に参加。卒業後、起業。2000年11月に美容 サイト「ビエナ(www.biena.net)」をオープン。同サイトを基点に団塊Jr.女性の心を分析するマーケティング機関、ビエナライフスタイル研究所を設立。消費者、メーカー、メディア双方のニーズをつなぎ、コンセプト立案、商品開発、ネーミング開発、記事提供などを行う。雑誌、WEB、新聞、TVなど多くの媒体でレギュラーコーナーを持つ。

岸紅子さんによる、もっと具体的にホリスティックビューティを解説している書籍「美の知力」があります。amazonへのリンクはこちら
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ホリスティックビューティについての解説はこちら
ホリスティックビューティ>>

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