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ヴォイス
アンチエイジング世代、水と正しくつきあう方法
アンチエイジング世代、水と正しくつきあう方法
みなさん、水ってどう飲んでいますか? 健康のため1日1.5リットル、2リットル飲みましょうと言われているけれど、なぜそれだけの水分が必要なのか疑問だったり、あまり現実的じゃないような気がしたり……でも、水は大切ってことだけは知っています。そこで、栄養学博士の伊達友美先生に質問してきました。

モンナージュ:1日に1.5リットル水を飲みましょうと読んだり聞いたりしますが、それだけの水の量って必要なんでしょうか?

伊達先生  
   

伊達先生:1日1.2〜1.5リットルなどと言われている根拠ですが、これは体がおこなう水の出入りの量なんです。糞便や発汗、内臓の代謝などに使われる水分を算出するとだいたいこれぐらいの量。だからこの分はちゃんと供給しなくてはなりません。しかし、その人の体格や体質、運動量(デスクワークか営業職など)で、必要な水分量は違います。水分の摂りすぎはむくみ冷えにつながります。30代40代の場合は冷えに直結するので、安易に「水を飲め、飲め」と私は言わないんです。

モンナージュ:なるほど。どうすれば自分に必要な水分量がわかるのでしょうか? 知りたいです。

伊達先生:いつもより意識しながら無理のない量の水を摂り、尿量が増えている実感がある人はその量で、あまり変わらない人は摂りすぎないように注意してください。知ってもらいたいのは1.5リットルの水分をすべて水で摂る必要はないということ。なぜなら普段の食事からも水分を得ているからです。和食は水分を閉じこめる料理法ですし、ご飯はお水で炊いたものです。おみそ汁も飲むでしょ?そう考えると、水だけで1.5リットルは摂りすぎなんです。数字に踊らされないで、自分の体の反応をよく見て摂ってください。お腹が空いたら食べるのと一緒で、のどが渇いたら飲む。乾いていないのに飲むのはおすすめできませんね。

モンナージュ:うっ、耳が痛い...つい踊らされてしまうんですよね。先生、上手な水の摂り方はありますか?

伊達先生:摂るタイミングをできれば午前中に集中させて。この時間帯は体が排泄モードになっているので、呼び水となって水分がきちんと排泄できます。そして日が沈んでからの水分はなるべく控えて。午前中と逆でこの時間帯は体がため込むモードになっているので、むくみにつながりやすいのです。私は「お風呂に入るまで。寝る前にガブガフ飲むのはダメ」ってアドバイスしています。ポイントは【無理しないこと】【飲む時間帯】【水の種類】です。

モンナージュ:水の種類??

伊達先生  
伊達先生が手にしているのは、最近ハマっているという北海道のお水。「水はめったにハマらないんだけどこれを飲んだときは美味しくて一度でファンに。飲んでもちゃんとむくみが抜ける(=代謝できる)のがポイントですね」。ハマりすぎてクリニックで取り扱うことにしたんだそう。大沼国定公園から採れるマリアウォーターっていうお水でした。  
   

伊達先生: 冷えのある人に勧めているのが、寒い地域の水を飲むこと。南国の食材には火照った体を冷やす効果があるように、寒い地域の食材には体を温めたり、それ以上冷やさない働きがあります。水で体を温めることはできないけれど、同じ考え方です。加えて私が観察してきた経験値なのですが、外国の水よりは日本の水のほうが合っていると思います。大陸系の水は、私たちと異なる水分代謝と食習慣を持つ大陸系の人に合ってる。体に活を入れたいときとか、気分転換に楽しむ嗜好品としての水にはgoodなのですが、普段の水分補給としてはどうかしらと思っています。

モンナージュ:体にいいミネラル水とかありますが...。

伊達先生:飲んで「おいしい!」「いい感じ!」と思える水をセレクトすることが何より一番です。だから頭でっかちな神経質も考えものですよ。和食よりも洋食が多い人はミネラルウォーターもいいでしょう。ただし注意して欲しいのは、ミネラルウォーター飲んでるからミネラルが足りてると満足しないで。本来ミネラルを効率良く摂るにはタンパク質が必要でこれがないとミネラル分が腸の中に入っていかないんです。だから本当にミネラルが必要なときは、タンパク質が含まれているおみそ汁や野菜スープをまずは選んで欲しいです。

モンナージュ:何も知らないで、水を飲んでいることだけに満足しがちでした...。反省。

伊達先生:体のためにしている「いいこと」がもたらしてくれる充実感ってとても大切なんです。一番大事かも。ただやみくもにならないように注意しましょうね。何事もバランスが大事です。

モンナージュ:最後に、モンナージュ世代へのアドバイスを。

伊達先生:ちょっとお水の話題とは違うのですが...。30代40代のときに摂った栄養は、60代以降の老化に非常に作用します。私はこのことを声を大にして伝えたい。20代まではほとんどの人が食事には無頓着だったはず。でも30代40代で何かするか、しないかでは60代以降の老け方がガラッと変わってくるんです。遅すぎることはないので、口から入るものに意識を持ってほしいのです。30代40代の栄養が60代につながります。 とくに女性は早い人だと30代後半からホルモンの減少を迎え始めますが、その時期までにいい栄養を蓄えておきたい。更年期の症状に違いがはっきりあらわれます。私は30代40代を「最後の警告世代」と呼んでいるのですが、この時期に何もしないと非常に辛い更年期になります。これは火を見るより明らか。厳しいことを言いますが、モンナージュ世代は無頓着ではいられない世代です。

モンナージュ:グサリと来ました...。先生、どうもありがとうございました。水も食事も、口から入って自分を作っているものにもっと意識を高めたいと思います。

取材にご協力くださった方
伊達友美先生 恵比寿アンチエイジングクリニック
栄養学博士・管理栄養士
伊達友美先生


恵比寿アンチエイジングクリニック
〒150-0041 東京都渋谷区神南1-18-2 神南坂フレーム
TEL:0120−18−9696
診療時間:11:00〜19:00※予約制です(日・月休)
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伊達先生が配信している、ダイエットのメルマガが本になったそうです。読者対象がモンナージュ世代よりも若いようですが、わかりやすい内容だったので、書籍紹介のリンクを貼っておきます。
「食べてやせる魔法のダイエット」


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