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ファンデーションってどうやって作るの? 通常のファンデーションは、4色(白・黒・赤・黄)の色素を混ぜて、そこに数種のオイルを加えてブレンドして液化し、仕上げに香料をプラス...というのが大まかなプロセス。求める効果や、肌に乗せたときの付き具合や持ち、落としやすさ、製品そのものの品質安定なんかを考慮して、化粧品各社は工夫に工夫を重ねています。 ずらりと並んだ原料 これらが顔料に混ぜる油分。マカデミアナッツ脂肪酸エチレル、ラウロイルグルタミン酸ジ(疑似セラミド) 、スクワラン、ゴマ油、アボカド油。保湿や抗酸化などのスキンケア効果の他に。マカダミアナッツは、肌すべりの良さを高めてくれるらしい。 手前の4つのボトルに入っているのが、色素。天然の鉱物を粉砕したもの。白(酸化チタン)、赤(酸化鉄)、黒(酸化鉄)、黄色(酸化鉄)。名前はごっついけれど、これらミネラルパウダーは、肌への負担が少ない、色くすみがない、色素沈着しないというメリットあり。 これらも乳化剤や増粘剤、安定剤。ウンデシレン酸グリセリル(パーム油)、イソステアリン酸ポリグリセリル-10(ヤシ油、ナタネ油)、水添レシチン(大豆油)、パルミンチン酸デキストリン(ヤシ油・パーム油)、キサンタンガム(ブドウ糖)。 化粧品には欠かせない乳化剤や増粘剤、安定剤など。ベヘニルアルコール(ナタネ油)、パルミチン酸セチル(ヤシ油、パーム油)、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10(主に大豆油)、スタアロイル乳酸Na(主に大豆油)。初めて見ました...。 そして香料。バニラ、オレンジ、レモングラス、アオモジ果実、イランイラン、ローズの精油。こちらも100%植物由来。精製してあるので直接嗅ぐと、さすがに強い。 美容効果のあるオーガニック植物エキスです。左からムラサキバレンギクエキス(保湿とハリ)、エピロビウムフレイスケリエキス(キメを整える)、ゼニアオイエキス(保湿、ハリ)。どれも赤っぽい花から抽出したものでエコサート認定クオリティ。このボトルごと欲しい...。 香料やオイル類は見たことがあるしイメージできますが、それ以外のものは初見でした。特に、乳化剤といった基剤が見られたのは貴重でした。それぞれの成分には解説が記されていて、これらの原材料を工場から持ってくるのも大変だし、そもそも見せてしまうという姿勢に頭が下がりました...。すごい勉強になる〜。 これらの材料を元にファンデーションづくり ファンデ作りの工程を見せてくださったのは、商品開発課のお二人。 目の前には、ハンドミキサーやホットプレートなどの調理家電と、材料が...。これだけ見たら、ファンデ作るとは想像つかない。 白・黒・赤・黄の色素を混ぜてミキサーで混ぜると... 濃い肌色の色が出てきた、それとベースとなる基剤(乳化剤や増粘剤、安定剤)を合わせて... スキンケア効果兼ファンデの質を作るオイル類をさらにブレンド。 温めつつ、ハンドミキサーで混ぜながらお湯を少し注いでクリーム状に。 乳化に水分は必要だけど、水と油は馴染まない。見た目にもまだブツブツした感じ。これを顔に塗ってもムラムラのダマダマだなぁ。 なので、なめらかにするためにナチュラグラッセオリジナルのノウハウをプラスすると.... ホントになめらかになった! このノウハウが、洗顔料でもメイクが落ちる処方を実現させたそうです。わお! ホットプレートの上で混ぜていたので温かいです。ここでちょっと冷ましてます。 冷ましたら、美容効果のあるオーガニック植物エキスと、香料を投入〜。 さらによくまぜて完成! 以前モンナージュで他の取材をしたときに「化粧品と食品はとてもよく似ている。素材選びや製品づくりを追求していくと、どんどん近づいてくる」という言葉を聞きました。今回見せてもらったファンデ作りを見て、この言葉を思い出しました。なるほどなぁ...と改めて実感。 |