レプチンのしくみを理解した上で、ダイエットを!
ダイエットをしているけど、なかなか痩せない。どうしてもリバウンドしてしまう……。そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。6月12日更新のVol.3の「Medical」においてもご紹介しましたが、肥満やリバウンドには、脂肪細胞から分泌されるレプチンというホルモンが深く関係しているのです。
レプチンは、もともと飢餓に対応するためのホルモンです。食事をとって血中レプチン濃度が上がると、脳に「満腹シグナル」を出して食欲を低下させ、脂肪組織に作用してエネルギー代謝の増大を促します。ところが、脂肪が増えるとレプチンの分泌も増大し、飽和状態になってレプチンが効かなくなります。すると、満腹信号が出ないので、いくらでも食べ続けてしまい、基礎代謝も上がらずに脂肪が溜め込まれてしまうのです。
食事をとってから20〜30分後にレプチンの分泌が始まります。ですので、レプチンが分泌される前に食事を食べ終えてしまう「早食い」は、肥満のもと。満腹信号が出る前にどんどん食べてしまうと、食べすぎにもつながります。レプチンの分泌を待ちながら、ゆっくり味わって食べることが大切なのです。
また、ご馳走を食べた翌日は、必ず低カロリーの粗食にして、食事量も減らして下さい。というのも、美味しいものをたくさん食べると血中のレプチン濃度が上がり、翌日はレプチンの感受性が鈍ってしまうからです。すると、通常の食事では満腹感を得にくくなり、翌日もご馳走を食べると、つい食べ過ぎてカロリーオーバーに。そうならないためにも、翌日は少なめの粗食でレプチンの濃度を正常に戻しておきましょう。
リバウンド対策として重要なのは、急激な減量や無理な絶食をしないこと。体重や脂肪が減ると、レプチンが過敏に反応して食べ物をより摂取して蓄えようとしてしまい、逆効果なのです。レプチンの働きを抑えるのに有効なのは運動。運動を取り入れながら、根気強く減量していくことが、ダイエット成功の秘訣なのです。
「油=太る」の誤解
油と聞くと、「カロリーが高い」「太る」「コレステロールを上げる」というネガティブなイメージばかり浮かび、ダイエット中は油を排除している方も多いのではないでしょうか? しかし油(油脂)にも、若々しい心と体をキープするために積極的に摂った方がいいものもあるのです。
その油とは、オメガ-3脂肪酸。このオメガ-3脂肪酸には、細胞や組織の変質を防ぎ、中性脂肪を減らす作用があり、その結果、疲労の軽減や乾燥肌の改善など、疲れた免疫機能の働きを良くする効果があります。肥満や糖尿病の予防にも使われます。
アンチエイジングに効果的なのは、オメガ-3脂肪酸であるα-リノレン酸です。これは、シソ油、エキストラバージンオリーブ油、なたね油などに豊富に含まれています。
他にも、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などがオメガ-3脂肪酸系の油として挙げられ、ハマチ、マイワシ、マグロなどの魚にたくさん含まれています。
クルミやヘーゼルナッツ、マカデミアナッツなども良質の油脂です。良い油、悪い油といえば、マーガリンの方がバターよりも低カロリーでヘルシーだと思われていますよね。でも、マーガリンには使い古しの天ぷら油のように有害な「トランス型脂肪酸」が含まれているのです。それに比べて、バターは牛乳と食塩だけで作られています。どちらが体に良い油か、想像できますよね?
ダイエット中だからといって油をカットせず、良質の油を摂って頂きたいものです。
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